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No.0496 ネスティング問題とは?

今回はスケジュールの具体的な問題

 

ネスティングについて学びます

 

ネスティング・・?

 

という方も多いと思いますが

 

ここでの

ネスティングとは

 

ソフトウェアのプログラミングで

使う入れ子の構造のことでは

ありません

 

前回、紹介した

コンビニで使われる商品棚など

 

板金部品の生産で使う考え方です

 

 

1枚の材料となる金属シートから

複数の板金部品を切り出すとき

 

いかに無駄なく取り出せるか?

 

という

アルゴリズム問題です

 

 

(1)なぜ、ネスティイグが問題か?

 

1.金属シートは、紙のA4,A3

のように規格化されたサイズが

流通しやすい

 

製鉄所から鋼板をつくる工場まで

いくつかの事業所で卸されて

定尺の金属シートがの届きます

 

2.ネスティングアルゴリズムは

いかに歩留まりよく

部品をシートに配置するか

という問題を解きます

 

四角形の部品だけれあれば

4辺の淵サイズの問題ですが

 

部品には、〇や△、曲線のある

扇形、弓形、凸型、凹型など

多くの形状が含まれます

 

さまざまな形状、サイズの部品を

1枚のシートに入れることで

コストが下がります

 

 

3.多品種少量生産では

 

多くの部品を切り出してしまうと

 

すぐに必要でなない部品も

生産されてしまう

 

その分は

どこかに保管しておくことに

なります

 

(2)ポイントは何か?

 

1.A4の紙1枚のように

決まったサイズの制約がある

 

2.決まったサイズの材料に

できるだけ多くの部品を取りたい

 

3.多くの部品を切り出すと

今すぐに必要ではない部品も

作れれてしまう

 

これがネスティング問題です

 

矛盾する問題、

トレードオフ問題

です

 

(3)どうする?

 

3つの考え方があります

 

1.いずれ注文が来ると

わかっている部品は

保管場所を確保する

 

2.必要にない部品は

加工しないで残った部分は

廃棄して再生に回す

 

3.きれいに材料を残して、

残り材料に次回はネスティングする

 

などなど

生産スケジューリングとも

つながる問題です

 

生産する部品の業界によります

 

コンビニ棚の場合は

いずれ注文がくるので

保管しておく工場が多いです

 

このように

向け先によって

様々な解決策があります

 

工場の部品生産の改善は

常に問題解決が続きます