第1319号:セクション4まとめ ― 実装ステップ編のクロージング
1) セクション4のゴール
本セクションでは、アニメーション表示を実際に動かすための「実装手順」を、基礎から応用まで体系的に学びました。 対象は「ADV講座のアニメーション表示部分」ですが、実機制御との親和性も意識しています。
2) 各レクチャーのポイント再確認
レクチャー1:部品画像の登録と管理
- GOTに登録できる画像形式はPNG推奨(透過背景必須)
- 部品名・番号の命名ルールと検索しやすい管理法
- 準備段階のゴールは透過済みPNGの完成
レクチャー2:PLCデバイスとの連携設定
- 部品移動に使うX/Y座標デバイスの設定
- デバイス領域の確保(例:
R4100〜
) - Loopsプログラムとの連動例(PLCから座標を直接制御)
レクチャー3:ベース画面と画面条件設定
- 標準操作ボタンを備えたベース画面構造
- その上にアニメ部品や追加UIを載せる多層構造
- 表示条件はPLC側で制御する方針が基本
レクチャー4:複数部品の連動実装例
- 「B4 ADV02 Loop」と「B4 ADV03 Loop」による同期アニメーション
- パラメータ化(開始位置・速度・折返し位置)でタイミング調整
- 制御はすべてPLC側に集約、調整はRレジスタで簡単に
3) 実装ステップの全体像
- 素材準備 → PNG透過画像の作成・登録
- デバイス準備 → 座標用デバイス領域の確保
- 画面構造設計 → ベース画面+アニメ部品構成
- 動作連動 → Loopsプログラムで座標制御・複数部品連動
4) これからの展開
本セクションで得た実装スキルは、単一モジュール内でのアニメ表示に最適化されています。
次セクションでは、DCS的な「複数モジュール間の連携」にも応用できる設計思想を紹介予定です。
5) クロージングメッセージ
「作って終わり」ではなく、使い回せる設計にすることが、ADV講座の本質です。
パラメータ化とベース構造化、この2つを押さえれば、アニメーション表示は現場で何度でも活かせます。
次回からはいよいよセクション5に突入します。
DCS的な複数モジュール連携の考え方と、現場で活きる設計応用の事例をお届けします。